MusicAlp が毎夏開催するこのアカデミーは、イタリア国境に近いフランスアルプス有数のリゾート地ティーニュで実施されるもので、ヴァイオリンのカン・ドン=スク教授とチェロのフィリップ・ミュレール教授が芸術監督を務め、同氏ゆかりの音楽大学教授や演奏家で講師陣が構成されています。
■開講期間
前期= 2025年 8月 1 日(金)~ 8月10日(日)・10日間
後期= 2025年 8月12日(火)~ 8月21日(木)・10日間
●継続受講も可能です。
■講習会場:ティーニュ / フランス
フランス東南部ローヌ・アルプ地方有数の高級リゾート地で標高2,100m。夏は避暑地、冬はスキー場として名高く、アルベールヴィルオリンピックのスキー会場にもなったヴァノワーズ国立公園内にあり、パリの東南約700km、ジュネーヴからは南へ約160kmに位置しています。最寄りの駅はフランス国鉄のブール=サン=モーリス駅(Bourg-Saint-Maurice)で、パリからTGVで約5時間15分、ここからティーニュへは路線バスで約50分程ですが、各会期の到着日と出発日にはそれぞれ1本、最寄りのTGV停車駅のシャンベリー(Chambery パリ・リヨン駅から直行のTGVで約2時間50分)とティーニュ間に有料の送迎バスが運行されます。
●ティーニュ到着日は講習開始日の前日:前期=7月31日・後期=8月11日、出発日は講習会終了日の翌日:前期=8月11日・後期=8月22日になります。
■ 開設科目と会期別担当指導教授
■ ピアノ
Jean-Marie COTTET / ジャン=マリー・コテ [前期]
パリ国立音楽院でピアノをルヴィエに、室内楽をユボーに師事した後、マリア・クルチョの下でも研鑽を積んだ。パリ地方音楽院教授。クール・シルキュイ合奏団の常任ソリスト。
Jérôme GRANJON / ジェローム・グランジョン [前期]
パリ国立音楽院でピアノをルヴィエとドゥヴァイヨンに、室内楽をユボー学び、演奏家として活躍。リヨン国立音楽院、パリ地方音楽院教授。ホーボーケン・ピアノ三重奏団ピアニスト。
Björn LEHMANN / ビョルン・レーマン [前期]
ドイツのケルン生まれ。ベルリン芸術大学でヘルヴィッヒに師事。ベルリン芸術大学教授。ソリスト、室内楽奏者としても活躍中。
Laurent MOLINES / ローラン・モリネス [前期]
フランスのピアニスト。リヨン国立音楽院で学んだ後、モーツァルテウム音楽大学でバシキロフとランジャイセンに師事。トゥールーズ地方音楽院教授。
Romano PALLOTTINI / ロマノ・パロッティーニ [前期]
イタリア生まれのピアニスト。イモラ音楽院でベルマンに師事。パリ国立音楽院教授アシスタント、サン=モール地方音楽院教授。
Denis PASCAL / ドニ・パスカル [前期]
フランスのピアニスト。パリ国立音楽院でサンカンに師事した後、フライシャーの下でも研鑽を積みソリスト、室内楽奏者として活躍。パリ国立音楽院教授。
Fernando ROSSANO / フェルナンド・ロッサーノ [前期/後期]
ローマ生まれのピアニスト。サンタ・チェチリア音楽院で学んだ後、パリ国立音楽院でターッキーノとアンジェレルの下で研鑽を積んだ。パリ国立音楽院教授。
Jean-Claude VANDEN EYNDEN / ジャン=クロード・ファンデン・エイデン [前期]
ベルギーのピアニスト。ブリュッセルでデル・プエヨに師事し他の知、ソロと室内楽の両面で活躍した。ブリュッセル王立音楽院、エリーザベト王妃音楽院教授。
Laurent CABASSO / ローラン・カバッソ [後期]
フランスのシュレンヌ生まれ。パリ国立音楽院で、ロリオに師事。マガロフ、シャンドールらの下でも研鑽を積み、演奏家として活躍。ストラスブール地方音楽院教授。
Dana CIOCARLIE / ダナ・チョカルリエ [後期]
ルーマニアのブカレスト生まれ。パリ国立音楽院でメルレとプリューデルマッセに師事した後、バシキロフやツァハリアスの下でも研鑽を積んだ。リヨン国立音楽院、パリ・エコール・ノルマル音楽院教授。
Muhiddin DÜRRÜOGLU / ムヒディン・デュルオグル [後期]
トルコ出身のピアニスト、作曲家。ブリュッセル王立音楽院とエリザベート王妃音楽院でピアノをファンダン・エイデンに、作曲をフォンティンに学んだ。ブリュッセル王立音楽院教授。
Olivier GARDON / オリヴィエ・ギャルドン [後期]
フランスのニース生まれ。現代フランスを代表するピアノ教師の1人。演奏家としても活躍した後、パリ・スコラ・カントロムやエコール・ノルマルン学院でも教えている。
Nicolas MALLARTE / ニコラ・マヤルト [後期]
フランスのピアニスト。パリ国立音楽院でドヴォワイヨンとプリューデルマッセに師事した後、ソリスト、室内楽奏者として活発な演奏活動を展開。ブーローニュ=ビアンクール音楽院教授。
Alexandre MOUTOUZKINE / アレクサンドル・ムウトツキン [後期]
ロシア生まれアメリカ在住のコンサートピアニスト。ハノーヴァー音楽大学で学んだ後、アメリカへ渡りミコフスキーに師事しアメリカを中心に演奏活動を続けている。ニューヨーク・マンハッタン音楽学校教授。
■ 声 楽
Chantal MATHIAS / シャンタル・マティアス [後期]
フランスのソプラノ歌手。パリ国立音楽院で学び、オペラ歌手としてヨーロッパ各地の歌劇場で活躍した。パリ国立音楽院教授。
■ ヴァイオリン
Véronique BOGAERTS / べロニク・ボゲール [前期]
ベルギーの女流Vn奏者。ブリュッセル王立音楽院とエリーザベト王妃音楽院でカルロ・ファン・ネステに師事。ブリュッセル王立音楽院教授。
Marie CHARVET / マリー・シャルヴェ [前期]
フランスの女流Vn奏者。パリ国立音楽院でドゥカンとムイエールに師事。シェリングやメニューインの下でも研鑽を積んだ。リヨン国立音楽院教授。
Yuki DAUGAREIL / 佑季・ドガレイユ [前期]
東京藝術大学卒業後ワレーズやカプランに師事。コロンヌ管、パリ・オペラ座管で活躍。パリ国立音楽院教授アシスタントを経て、現在ローザンヌ音楽院教授。
Roland DAUGAREIL / ロラン・ドガレイユ [前期]
フランスのビアリッツ生まれ。パリ国立音楽院でドゥーカンに師事。1996年から2021年までパリ管のコンサートマスターを務めた。パリ国立音楽院教
Nathalie DESCAMPS / ナタリー・デシャン [前期]
フランスの女流Vn奏者。パリ国立音楽院でルフェブヴレ、ゲスナー、デュカンらに師事。
ラ・シャンブル・フィラルモニークで活躍。トゥールーズ地方音楽院教授。
Michiko KAMIYA / 神谷 美千子 [前期]
桐朋学園大学で学んだ後、ジュリアード音楽院でディレイに師事。その後、ロンドンのパウクの下でも研鑽を積み、演奏家として活躍。桐朋学園大学准教授。
Christophe POIGET / クリストフ・ポワジェ [前期]
フランスのVn奏者。パリ国立音楽院でワレーズに師事。パリ地方音楽院教授、パリ国立音楽院教授アシスタント
Dong-Suk KANG / カン・ドン=スク [前期/後期]
韓国を代表するVn奏者。ジュリーアード音楽院とカーティス音楽院でガラミアンに師事し、演奏家として活躍した。延世大学音楽部教授。
Akiko NANASHIMA / 七島 晶子 [前期/後期]
桐朋女子校等学校音楽科で三瓶詠子、鷲見三郎氏らに学んだ後、パリ国立音楽院でオークレールとジョワに師事し、パリ管弦楽団で活躍した。
Ariane GRANJON / アリーヌ・グランジョン [後期]
フランスの女流Vn奏者。ロッテルダム音楽大学でカントロフに、リヨン音楽院でチャバに師事。パリ12区ポール・デュカ音楽院、レンヌ地方音楽院教。
Chloé KIFFER / クロエ・キッフェル [後期]
フランス生まれアメリカ在住の女流Vn奏者。パリ国立音楽院で学んだ後、ニューヨークのマンハッタン音楽学校でコペックとズッカーマンに師事し、ソリスト、室内楽奏者として活発な演奏活動を展開中。マンハッタン音楽学校教授。
■ ヴィオラ
Emile CANTOR / エミール・カントール [前期]
オランダのアペルドールン生まれ。パリ国立音楽院でコロに師事。エッセン・フォルクヴァング芸術大学、バルセロナ・リセオ音楽院教授。
Marc DESMONS / マルク・デモン [前期]
フランスのVa奏者。マルセイユ音楽院で学んだ後、パリ国立音楽院でコロとスレムに師事した。パリ国立音楽院教授アシスタント。フランス放送フィル首席奏者。
John STULZ / ジョン・ストゥルツ [後期]
アメリカ出身のVa奏者。ニュー・イングランド音楽院でカシュアカシアンに師事し、ソリスト、室内楽奏者として活躍。リヨン国立音楽院教授。アンテルコンテンポランVa奏者。
●チェロ
Ophélie GAILLARD / オフェリー・ガイヤール [前期]
パリ生まれの女流Vc奏者。パリ国立音楽院でチェロをミュレール、室内楽をブルグに師事し、活発な演奏活動を展開した。ジュネーヴ音楽院教授。
Matthieu LEJEUNE / マテュー・ルジュヌ [前期]
フランスのVc奏者。パリ国立音楽院でピドーに学んだ後、ケルンでヘルメルソンに師事した。ジュネーヴ音楽院、サン=モール地方音楽院教授。
Philippe MULLER / フィリップ・ミュレール [前期]
フランスのアルザス生まれ。パリ国立音楽院でトルトゥリエとナヴァラに師事。パリ国立音楽院名誉教授。マンハッタン音楽学校教授。
Marie-Paule MILONE / マリー=ポール・ミロン [前期]
フランスの女流Vc奏者。トゥールーズ音楽院で学んだ後、シベリウス・アカデミーでノラスに師事。その後インディアナ大学でシュタルケルの助手も務めた。パリ地方音楽院講師。
Young-Chang CHO / チョー・ヨン=チャン [後期]
韓国出身のVc奏者。カーティス音楽院で学び、パルムやロストロポーヴィチの薫陶を受けた。エッセン・フォルクヴァング音楽大学教授。
Xavier GAGNEPAIN / クサヴィエ・ギャーネパン [後期]
フランスのパリ生まれ。パリ国立音楽院で学んだ。ブーローニュ=ビヤンクール音楽院教授。ロザムンデ弦楽四重奏団Vc奏者。
Marie HALLYNCK / マリー・ハリンク [後期]
ベルギーの女流Vc奏者。パリでフラショーに、シュトゥットガルトでグットマンに、アメリカでシュタルケルに師事した。ブリュッセル王立音楽院教授。
Xenia JANKOVIC / クセニア・ヤンコヴィチ [後期]
セルヴィア出身の女流Vc奏者。ロシアでロストロポーヴィチに、スイスでフルニエに、ドイツでナヴァッラに師事した。デトモルト音楽大学教授。
■ フルート
Shigenori KUDO / 工藤 重典 [前期]
現代日本を代表するFl奏者の一人。パリ国立音楽院でランパルに師事し、演奏家として活躍。パリエコール・ノルマル音楽院、東京音楽大学教授。
Mathilde CALDERINI / マチルド・カルデリーニ [後期]
フランスの女流Fl奏者。パリ国立音楽院でシェリエとリュカに師事した後、英国王立音楽院のベネットの下で研鑽を積んだ。フランス国立放送フィル首席奏者。
Vincent LUCAS / ヴァンサン・リュカ [後期]
フランスのナント生まれ。キャピトール管、ベルリン・フィルを経て1994年よりパリ管弦楽団首席Fl奏者。パリ国立音楽院、パリ地方音楽院教授。
■ オーボエ
Juri VALLENTIN / ユーリ・ヴァレンティン [前期]
ドイツのマインツ生まれ。ニュルンベルク音楽大学とパリ国立音楽院で学んだ。カールスルーエ音楽大学教授。ハノーヴァー歌劇場管首席奏者。
■ クラリネット
Franck AMET / フランク・アメ [前期]
フランスのCl奏者。パリ国立音楽院卒業後パリ・オペラ座管弦楽団、フランス放送フィル、パリ室内管などで活躍した。パリ地方音楽院教授。リヨン国立音楽院准教授。
Romain GUYOT / ロマン・ギュイオ [前期/後期]
フランスのCl奏者。パリ国立音楽院で学んだ後パリ・オペラ座管の首席奏者として活躍し、現在はヨーロッパ室内管の首席奏者。ジュネーヴ音楽院教授。
Manuel METZGER / マニュエル・メッツガー [前期]
フランス生まれのCl奏者。ストラスブール音楽院で学んだ。ブーローニュ地方音楽教授。フランス放送フィルソロ奏者。
Jérôme VOISIN / ジェローム・ヴォワザン [前期]
フランスのリモージュ生まれ。パリ国立音楽院でモラゲスに師事。ブローニュ地方音楽院教授。フランス放送フィル首席奏者。
Ronald Van Spaendonck / ロナルド・ファン・スパンドンク[後期]
ベルギーのCl奏者。ヴァルター・ブイケンスに師事。ブリュッセル王立音楽院、パリ・エコールノルマル音楽院教授。
■ ホルン
Jacques DELEPLANCQUE / ジャック・デルプランク [前期]
フランスのパドカレ生まれ。パリ国立音楽院でバルボトゥーにホルンを、ラルデに室内楽を師事。パリ国立音楽院、エコール・ノルマル音楽院教授。
■ ハープ
Agnès CLÉMENT / アグネ・クレマン [前期]
フランスの女流ハーピスト。リヨン国立音楽院でピエールに師事し、演奏家として活躍。ブリュッセル王立音楽院教授。ブリュッセル・モネ歌劇場管首席奏者。
Gabriella DALL’OLIO / ガブリエッラ・ダッローリオ [後期]
イタリアのボローニャ生まれの女流ハーピスト。パリ国立音楽院でジャメに師事。ロンドン・トリニティ・ラバン音楽大学教授。
■ 講習内容
講習会は各科目とも担当教授別のクラス編成(1クラス約15~20名前後)による個人レッスンが中心で、期間中のレッスン時間、回数は担当教授により、また受講生のレヴェル、受講曲により多少の違いがありますが、1 回50分位のレッスンを10日間で平均して5 回位のレッスンが受けられます。受講曲の指定は特にありませんが、目安として1会期で40~50分位のプログラムをご用意下さい。尚、各教授とも原則としてオーディションは行いませんので全員の方に実技受講生としてレッスンを受けていただけますが、講習会開始後に受講生が実技受講を継続するに足りるレヴェルを有していないと担当教授が判断した場合にはレッスン回数や内容の変更、又は聴講にまわされる事もありますのでご自分の受講曲は事前に十分練習なさっておいて下さい。
■ 室内楽
室内楽の受講も可能です。アンサンブルは現地での編成になりますが、参加ご希望の場合は受講曲の楽譜(全パート)をご持参ください。
■ 通 訳
ご希望の方は1会期につき185ユーロでフランス語→日本語の通訳を依頼することが出来ます(レッスン5回まで同行してくれます)。
■ 演奏会
期間中には指導教授やゲストアーティストによるコンサートが1会期につき5回、ティーニュのオーディトリアムで開催される他、コース修了時には成績優秀者による修了演奏会も行われて、受講生はこれらのコンサートを全て無料で聴くことができます。
■ 練習室
ピアノの方は専用の練習室を少なくとも1日3時間位は無料で使用できます。それ以外の方は滞在するホテルで朝9時から夜8時位まで練習が可能です。尚、ピアノ以外の方は必ずご自身の譜面台を持参して下さい。
■ 宿泊・食事
講習期間中の宿泊は、3ツ星クラスのホテル・ディーヴァ(シャワー・トイレ付き)を利用します。
https://www.belambra.fr/destinations/alpes/club-tignes-le-diva-ete
食事は毎日の朝食・夕食の2食を費用に含みます。宿泊期間は到着日(開始日前日)の午後より終了日翌日の朝までの11泊で、前泊も延泊もできません。
●ホテルご利用の方には、前後期とも、到着日の夕食後9時30分より教授陣との顔合わせも予定されています。
■ 送迎バス
各会期の到着日と出発日には、それぞれ1本、最寄のTGV 停車駅のシャンベリーとティーニュ間に有料の送迎バスが運行されます(所要時間約2時間30分、往復48ユーロ、片道24ユーロ)。
●到着日には、シャンベリー駅で午後2時30分~3時45分の間(予定、最終決定は4月の末頃になります)MusicAlpの係員が待機委しておりますので、パリからのTGV等をご利用の場合はこの間に到着する列車を予約してください。
●ティーニュ出発日は、前期は午前8時15分、後期は午前7時15分にバスが出ますので、シャンベリー駅からの列車を予約する場合は、前期は11時以降、後期は10時以降出発の列車にしてください。
■ その他の生活面
期間中、コンサートホールでの演奏会、レクチャー、映画など様々な催し物に無料でご参加いただけます。セッションによっては、ヨガのレッスンや音楽家の体の問題点を熟知したスペシャリストによるセラピーを無料で受けることができます。Sportignesカード (街の様々な施設やロープウェーなどが一部無料になる特典付き)が配布されます。
■ 講習会経費
申込金:38,000 円
受講料:850 ユーロ(約14万円)
宿泊代:2人部屋利用:400 ユーロ(約6.5万円)、1人部屋利用:710ユーロ(約8.5万円)
同行者の方は、600ユーロ(約10万円)、但し、16未満のお子様と同行の場合に限ります。
●受講料、宿泊代はいずれも1会期につき。
■ 申込締切日:6月10日(火)
それ以前でも各教授の定める定員に達し次第締め切られますので、特定の教授をご希望の場合はできるだけ早めにお申し込み下さい。
担当教授の定員に余裕がある場合は6月23日(月)までお申込を受け付けます。